まずは乳幼児の排便のしくみを知っておこう!
便は、食べたものが、食道、胃、小腸、大腸などの消化管を通るうちに、消化液の働きによって消化・分解・吸収された残りです。
食物は口から入って約4、5時間で大腸まで運ばれます。
その後、10時間かけて水分が吸収され、24~72時間後、肛門から排出されます。
便が溜まるのは大腸のS状結腸です。
胃に次の食物が入ってくると、S状結腸に溜まっていた便は直腸に運ばれます。
そこで圧力がかかり、大脳皮質に信号が伝わり「うんちしたい」となるのです。
だいのうひしつその "したい気持ち"が再び大脳に伝わり、直腸でぜん動運動が起こります。
門の筋肉が緩んで、腹圧がかかり、便は排出されます。
同時に肛門の筋肉が緩み、おなかの圧が高まりウンチが出ます。
乳幼児から就学前の子供のウンチ。排泄の発達の流れ
子どもの排便は、次のように発達していきます。
直腸に便が溜まると、反射的にすぐにやわらかい便が排出されます。授乳期の赤ちゃんは、消化にかかる時間が短く、便の回数は1日2~5回です。
便の回数が多いのが特徴です。
離乳食をとるようになると、消化にかかる時間が少しずつ長くなります。
便は、水分が少なくなり、固まってきます。
この時期は便が出そうになると、顔を赤くして力むしぐさを見せるので、「あ、うんちしてるな」とわかるようになります。
このころには、便の回数も減り、生活のなかで、便のリズムもできてきます。
「うんちがしたい」と感じるようになり、無意識のうちに「いきむ」動作をはじめます。
もちろん、意識的にがまんすることはできないので、あわててトイレに連れて行っても間に合わないこともあります。
このころになると、「うんちがしたいな」と感じても、自分でコントロールしてトイレまでがまんできるようになります。
大脳が排便をコントロールするメカニズムが完成したということです。
「排便したくてもがまんすること」と、「決まった時間に、排便する生活習慣を身につける」ことができる時期です。
また、この時期には、排便後上手に自分でお尻を拭くこともできるので、親も叱らずに上手に叱ってあげてください。
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